Pocket

野球の化学的考察シリーズ、今回は『スイングスピードの高め方』について解説していきます。

スイングスピードを高めることにより、ボールを長く見る(体の近くまで引き付ける)ことができたり、打球速度の向上にも繋がります。

 

バッティング時には「スイングスピード」が大事であることは誰でも知っていることですが、このスイングスピードとはどのようにして高めることができるのかご存知ですか?

 

その疑問を、世間で言われているような一般論ではなく、理論的に徹底解剖してご紹介していきます。

 

バッティングの前の基本をご覧になっていない方はコチラからお読みください。

 

バッティング〜フォーム編〜はコチラ

 

バッティング化学的考察シリーズはコチラ

 

 

スイングスピードとは…

まず、スイングスピードとは、打者がバットを振るときの「バットのスピード(ヘッドスピード)」のことです。

では、スイングスピードが速いとどのような効果があるのかを挙げてみましょう。

  • ボールを体の近くまで引き付けられる
  • 打球速度を上げられる
  • 飛距離が出る

 

など、バッティングには欠かせない重要な項目がズラリとならんでいますね。

つまり、スイングスピードは速ければ速いに越したことはないということです。

 

それではスイングスピードはどのようにして手に入れることが可能なのか、メジャーリーガーやプロ野球選手のようなスイングスピードを身につけるためにはどのような練習が必要なのかを以下にご紹介していきましょう。

 

筋肉量とスイングスピード

スイングスピードの速い選手の多くは体重や除脂肪体重、握力や背筋力といった数値が高い傾向にあります。

 

※ 除脂肪体重とは、全体重のうち、体脂肪を除いた筋肉や骨、内臓などの総量のことをいいます。(LBMともいう)

除脂肪体重(LBM)=体重(kg)ー(体重×体脂肪率)

例:体重80kgー(体重80kg×体脂肪率20%)=LBMは64kg

以上の計算式で算出可能!(体脂肪率の計算は上の場合0.2で行う。)

基本的にはこのLBMが重いほど筋肉量が多いと言われる。

 

それではこれから、体重、除脂肪体重、握力、背筋力に分けてスイングスピードとの相関関係を見ていきましょう。

 

体重とスイングスピード

体重(kg) 50.0 60.0 70.0 80.0
スイングスピード 105km 114km 122km 130km

 

上記の表を見ての通り、体重が増加するほど、スイングスピードも速くなっていることが分かると思います。

 

除脂肪体重とスイングスピード

除脂肪体重(kg) 50.0 60.0 70.0 80.0
スイングスピード 110km 123km 132km 141km

 

上記の表を見ての通り、除脂肪体重が増加するほど、スイングスピードが速くなっているのが分かります。

 

握力とスイングスピード

握力(kg) 40.0 50.0 60.0 70.0
スイングスピード 115km 125km 132km 146km

 

握力も同じく、増加するほどスイングスピードも速くなっていますね。

 

背筋力とスイングスピード

背筋力(kg) 140 160 180 200
スイングスピード 122km 128km 132km 137km

 

背筋力も同様比例して増加しています。

 

フィジカルの強化は必要

前述の表を全て参考にすると、筋肉量(体重、除脂肪体重、握力、背筋力)が増加すれば増加するほど、スイングスピードは速くなるという結論になります。

もちろんこれらの筋力だけでなく、インナーマッスルや体幹などの筋力もあれば、さらに速さが増すことになります。

 

プロだけでなく、大学生や高校生でも、バッティング能力に優れた選手ほど、バットのスイングスピードが速いです。

ピッチャーのリリースからバッターのインパクトまでの時間は0.6秒〜0.8秒と極めて短く、この短時間で瞬時にコースや球種を見極めて対応しなければなりません。

この時間を少しでも長くするために、スイングスピードの速さが必要であり、すなわちフィジカルの向上は必須項目なのです。

 

必要なパワーは瞬発力

バットを加速させるためには、高スピードでの筋力発揮能力が重要となります。

この筋力発揮能力の指標として『パワー』に関心が集まってきました。

 

筋力は与えられたスピードに応じて力を発揮するため

パワー発揮された筋力×速度

という計算式で表せます。

 

つまり、バッティングに求められるものは瞬発力ということになるのです。

物理学用語「パワー」とは「単位時間当たりの仕事量」と定義されています。そして、仕事とは「ある物体に加えた力」「力の作用方向に物体が移動した距離」の積となります。

 

アベレージヒッターでもパワーは必要?

よく一般的にはパワーと言えば「パワーヒッター(ホームランバッター)に必要なもの」と言われています。

アベレージヒッターとは、『※コンスタントに平均以上の打率を稼ぐ打者』のことを指しますが、このタイプの打者にはパワーは必要ないのでしょうか?(※は一般論ではなく辞書より引用)

 

前述でも述べましたが、パワーを得ることによりスイングスピードが向上しますが、このスインスピードで得られる恩恵は非常に大きいものになります。

そのうちアベレージヒッターであっても、「ボールの見極め」「打球スピードの向上」「スイング時間の短縮」は必要不可欠なものです。

 

つまり、パワーヒッターだからとかアベレージヒッターだからではなく、全ての打者に共通して必要なものが『パワーなのです!

 

まとめ

以上をまとめてみます。

<スイングスピードは絶対必要>その為には…

  • フィジカルの強化
  • パワーの強化
  • 瞬発力の強化

 

という以上のことが挙げられました。

そして、このパワーの強化は、どんなタイプの打者であっても必須項目であるということが明確に結論づけられました。

 

しかし、注意していただきたいのは、上記の考察はあくまで「スイングスピード」に関しての記述になります。

スイングスピードはもちろん必要ではありますが、バッティングというのはそれだけでなく、「ボールに当てる能力」だったり「タイミングを合わせる能力」といった事柄も重要になってきます。

要は『スイングスピードがどんなに速くても、バットに当たらないと意味がない』ということです。

 

つまり、スイングスピードで得た力をボールに当てて、しっかり伝えることができる練習が必要になります。

その為には、当ブログでも解説していますが、スイングのフォームバッティング練習などの基本が重要になってくるわけです。

 

フィジカル強化も含め、基本をしっかり習得していくようにしましょう!

 

 

Pocket